OMR2019総評

開催日当日は空も晴れわたり穏やかで、気温がやや高いものの天候に恵まれたものとなりました。

開催日当日は空も晴れわたり穏やかで、気温がやや高いものの天候に恵まれたものとなりました。初日は夕方から夜にかけての競技時間設定ということもあり、事故や怪我などが発生することがあるかもしれないという不安が拭えませんでした。夜はナビゲーションが困難になることもあって、都市部もしくは明瞭な道がある場所だけに限ってCPを設定しました。
開催準備中、受付の「タイミング」というものにひどく悩んでいました。おたる自然の村様のご厚意もあって、受付とゴールの位置をおこばち山荘前に設置することができました。その場所としたのは、駐車場からキャンプ場までの丁度中心ということもあって、受付にてテント札をお渡ししてそのままキャンプ場にテントを設営するということが可能であるからでした。しかし、夜競技のための絶対必要な装備の簡易チェックや、出走確認などを間違いなく行うためには出走できる状態での受付が望ましかったのかもしれません。この点については改善の余地がありそうです。
小樽はアンジュレーションに富んだ街でもあるため、夜景や海などの景色を楽しむこともできたのではないかと思います。蒸気の出るタイミングを有効とした小樽オルゴール堂のCPを、競技中に私も様子を見に行ったりもしました。小樽観光地の中心ですが、蒸気を待つ間をインターバルとして楽しむ環境でもあったのではないかと感じました。観光地のきらびやかな雰囲気と、相反するような出で立ちの選手ではありますが、見ていると楽しそうで羨ましかったです。
1日目の競技終了時に、装備チェックをすることとなり、レギュレーション違反が発覚してひとつのチームをDNF相当といたしました。この件について【ルール】という項目にて改めて述べさせていただきます。
皆様がキャンプ場に戻られてから、あまり歓談などをする時間も少ないままに就寝せざるを得ない状況であったことが、もしかすると折角の場の楽しみをひとつ削った結果になったのではないかとも思いました。本来であれば、選手の皆様の間でもっと会話を楽しみたかったのではないでしょうか。
2日目がスタートしたものの、その時刻に間に合わなかったチームがありました。遅れてのスタートはチームにとってのデメリットがあるだけという判断で、今回の規定を基に出走を許可いたしましたが、本来はブリーフィングまでにスタートポジションに着いていてほしいところです。次回はブリーフィングに参加できなかったチームについては出走許可しないこととなるかもしれません。
2日目は競技時間も長くエリアも広大であるため、あらゆるシビアさが選手にまとわりつくこととなったかと思います。結果赤井川村へと突入したチームの半数以上が競技時間内の帰還不可という結果となりました。この状況については予想されていたことでもあり、マーシャルの配置を赤井川に設定してありました。自由に選手を追う予定であった監修の雨宮車も、途中からリタイアした選手の回収担当となりました。
今大会において、怪我と事故の発生もなく皆様が無事に戻られたことは、交通安全やルールについての理解があったかと思い心より感謝いたします。無事に次回OMR2020を開催することができそうです。偶然ではありましたが令和元年という節目よりスタートしたOMRですが、今後とも皆様が楽しんでいただけるよう、反省すべきこと改善すべきことを念頭に開催準備をしてまいります。
OMR2019に皆様がご参加いただいたこと、誠に有難く心より感謝しております。

OMR事務局 代表・太田健一

【ルールについて】

ルールはOMMを準拠として、細かな修正を行って制定しました。
例えば持ち物のルールについては、OMMのものと違いテントや宿泊装備、着替えなどはベースに置いておけるようにしてあります。
今回のルールで、特に質問があったのは持ち物と公共交通機関の使用についてでした。

まず、持ち物についてですが、「必携品」の「必携」の意味は必ず持っていなければならないことという意味です。
「必携品を必ず持ってください」という言葉で表現することは不自然であるため、ルールには必携品として記載しました。
またルール上「必携品の不所持については、発覚後失格といたします」としてあります。
今大会では、発覚したその日のリザルトを取り消しという処置としました。
必携品は、選手の安全と生命を守るために持っていただくこと、加えて北海道警察からの指導もあって定めてあります。
そういう意味でも、ルールの中では「安全のためとマナーについて」という項目に記載いたしました。
選手各個人の判断で持つ持たないを決めることなく、重要なルールとして捉えていただければと思います。
出走前に全チームを対象に行った簡易的な装備チェックは、夜間競技に必要な最低限のものだけを対象としましたが、それだけを持っていれば出走可能という条件ではありません。
主催として、参加された方々を好んで失格にしたいと望むこともありえません。
ルールは競技の公平性と選手の安全と生命を守るために定めてあります。

公共交通機関を使用して、エリア外に出た場合の措置として、乗り継いでエリア内に戻るようにとルールで定めました。
赤井川の道の駅などからバスに乗って余市方面へと目指した場合、そのまま余市駅まで行ってしまうと、降りたその場は地図に表記されていないエリア外となってしまいます。
そのまま徒歩で戻ることは、エリア外に徒歩で出てしまってまた徒歩でエリア内に戻る行為と同等の扱いとなりレギュレーション違反とみなされます。
それを回避するために、降りた駅がエリア外であった場合は乗り継いで公共交通機関にて戻るようにといたしました。

【CP、地図の設定について】

CPを設定し、点数を決めて地図を作っていく際に、以下のように定めてあります。

基礎の設定
・国土地理院地図を使用(OCADではない)
・写真を撮影することで得点を取得する
・CPを定めるにあたり、GPSを使用し確認する

実地調査
・実際にCPとする候補地点に赴き、写真撮影とGPSの取得を行う
・撮影物が存在しない箇所をCPとするための「競技札」を用意する
・CP周辺の環境や道路、安全状況を確認する
・CPからCPに繋がるルートを想定する

地図情報
・立ち入り禁止や危険箇所が発覚した場合に必ず記入する
・GPSデータを元に地図上にCPをマーキングする
・アスファルトの道路について、国土地理院地図に書き込まれてない場合は加筆する
・ヒントとなりえる建造物情報が地図に表記されていない場合は加筆する

CP配置調整
・あまりにもCP同士が接近しないようにする
・わかりやすいCPと、逆にわかりにくいCPを設ける

CPに得点をセットするロジックも決めてあり、それに加えて以下の内容も加味して調整いたしました。

・走り勝ちとなる競技にならないようにする(プランニングも重要視する)
・簡易ルートと、上級ルートを想定した上で、簡易ルートと上級ルートで差が開きすぎないようにする
・高得点を得るためには選手がチャレンジしなければいけないこととする

その上で下記の通りに地図を仕上げていきました。

・GoogleMAPとストリートビューを使用して想定CPを地図に配置
・GoogleMAPの衛星画像と国土地理院地図を重ねて、情報の差異を確認する
・実地調査をしてCPとしたものの周辺調査を行う
・地図に情報を書き込み、想定していたCPに不具合や危険性、もしくは競技性を失わせる事情があった場合は変更する
・植生の状況に変化があることを想定して、印刷工程に間に合う瀬戸際に再度確認を行う

おそらく、監修の雨宮氏が要求していた作業より、濃厚な作業量となったことは間違いないです。
そしてできれば、選手がただ走って距離を稼ぐことによって取得できるCPを極力減らしていきたかったという思いもありました。
また、国土地理院の地図に描かれていない「道」を加筆するか否かということでひどく葛藤がありました。
結果として、林道以外のアスファルトの道路のみ、調査の上で発覚した変更点については修正を行うこととしました。
林道や作業道の変化について地図に修正を行わないことで、選手に混乱をもたらすことにもなったのかもしれません。
「そういうことは先にアナウンスすべきだ」という憤りを感じる選手もいたかと思います。
これは地図の仕様をきっちりとアナウンスしなかった主催側の責任と考えております。
情報を漏らしすぎることで大会のコンセプトや参加される方の期待する面白みなどが損なわれてしまうのではないか、しかし安全性を含めて伝えなければいけないこともあるがどこまでの情報を伝えるのがベストなのだろうか、という葛藤に苛まされていました。

北海道は藪の中にCPをセットできない、しかしCPは発見できたときの喜びや苦しみもあってこそと考えています。
今後はより安全面にも考慮した上で、地図を作成する仕様は現在のものと極力変更しないままに準備をしていきます。

【物議を醸したCP】

A12(イタヤカエデ)
地図の仕様により、存在するはずの遊歩道が表記されていなかったため取り方がわかりにくいものとなりました。
このCPは天狗山山頂森林浴コースという山道沿いに設定してあります。
天狗山スライダーという遊具設備があるため、それを横切って向かうことは不可能ですが、山頂、もしくは山頂駅舎から向かうことは可能でした。

B3(松倉岩麓)
藪を漕がなければいけなかった、CPのマーキングがずれているのではないか、という意見がありました。
藪漕ぎということについて、ルールには「野生生物に遭遇しないためにも無闇に薮へ突入しないでください」としてあります。
また、CPからCPへと繋ぐ場合に道のない箇所をアタックされたチームもあったと思います。
これはセッティングしたディレクター(私)の性格なども出ていることなのかもしれませんが、藪の中に突入して直進しなければいけないように見えるCPでも、実際はその付近まで道があって最後の詰めで藪をひと漕ぎする程度のCPセッティングしか行っておりません。
松倉岩麓にたどり着くには、ほぼ消えかけているような道を詰める必要があります。
その道は林道から分岐するように存在し、進めば進むほど左右の藪が鬱陶しく感じるような場所です。
その道を選択して進むことがあれば、多少は左右の藪をテープでくくって歩きやすくしておいたつもりでした。
CPのマーキングがずれているのではないかという件についてですが、GPSのデータと照合したところ多少のズレは認識できますが、地図でいえば6倍に拡大して認識できる程度かと思います。
とは言え、取得したGPSのデータそのものがずれている可能性もあるかもしれません。
CP回収時に再度GPSのデータを取得しようかと思います。

B7(山親父)
このCPも地図の仕様によって難易度が上がってしまったものだと思います。
東の車道、ヘアピンの頂点から西に向かって作業道が伸びており、そのまま作業道に沿って歩いていくと見晴らしのいい場所に出ます。
作業道の周囲には木が生えてないのですが、左手に一本だけ枯れた木が立っていてその幹にCPが設置されています。
ここへのアクセスは車道からがイージーではあるのですが、他CPとの兼ね合いで様々なルートも予想されていました。